食品トレーとペットボトルで簡単!手作り浮沈子(ふちんし)の作り方
手軽に入手できる材料で、水中で不思議な動きをするおもちゃを作ってみませんか。食品トレーとペットボトル、そしてクリップなどの身近なものだけで、簡単に「浮沈子(ふちんし)」を手作りすることができます。ペットボトルを握ると中の浮沈子が沈み、緩めると浮き上がる様子は、まるで生きているかのようです。浮力と水圧の原理を応用したこのおもちゃは、科学の不思議に触れるきっかけにもなります。特別な道具は不要で、どなたでも気軽に挑戦できます。
必要な材料
ご家庭にあるものや、100円ショップで手軽に揃えられる材料です。
- 透明なペットボトル(500mlまたは1L程度、炭酸飲料用などの丈夫なものが適しています)… 1本
- 食品トレー(白や透明の、ある程度厚みがあるものが作りやすいです)… 1枚
- ゼムクリップ(またはペーパークリップ)… 数個
- ハサミ
- カッターナイフ(任意、トレーを切り分ける際に使用)
- 水
作り方
難しい工程はありません。落ち着いて一つずつ作業を進めてください。
-
食品トレーでパーツを作る:
- 食品トレーの平らな部分を使用します。ペンなどを使い、約2cm×5cm程度の長方形の形を複数個描きます。
- 描いた線に沿って、ハサミやカッターナイフで慎重に切り取ります。複数個作っておくと、重さの調整で役立ちます。
- 切り取った長方形のパーツを、中心を少しずらした位置で二つ折りにします。折り目をしっかりとつけます。
-
クリップを取り付ける:
- 二つ折りにした食品トレーのパーツの折り目の部分に、ゼムクリップを挟み込みます。クリップの数は、パーツが水に浮かんだときに少しだけ頭が出るくらいの重さになるように調整します。
- まずはクリップ1つから試してみましょう。足りなければ2つ、3つと増やしていきます。
-
水に入れて重さを調整する:
- 大きめのボウルやバケツに水を入れ、クリップをつけた食品トレーのパーツをそっと浮かべてみます。
- 水面に浮き、トレーの上部がわずかに水面から出る状態が理想です。沈んでしまう場合はクリップを減らし、完全に浮かんでしまう場合はクリップを増やして調整します。この調整が成功の鍵となります。
-
ペットボトルに水を入れる:
- きれいに洗った透明なペットボトルに、口いっぱいまで水を入れます。空気が入らないように、できるだけギリギリまで満水にします。
-
浮沈子を投入する:
- 重さの調整ができた食品トレーの浮沈子を、そっとペットボトルの水の中に入れます。このとき、浮沈子がボトルの底に沈んでしまわないように注意します。もし沈んでしまったら、クリップの数を減らして再度調整してください。
- ペットボトルの口から水があふれる場合がありますが、気にせず浮沈子を入れます。
-
フタを閉める:
- 浮沈子を入れたら、すぐにペットボトルのフタをしっかりと閉めます。空気が入らないように素早く行うのがコツです。
-
動作確認をする:
- ペットボトルを両手で持ち、ゆっくりと中央部分を握り込んでみてください。中の浮沈子がゆっくりと沈んでいけば成功です。
- 握る力を緩めると、浮沈子が再び浮き上がってきます。
完成イメージと遊び方
完成した浮沈子は、ペットボトルを握る力加減によって、水の中を上下に移動させることができます。ゆっくり握ればゆっくり沈み、強く握れば勢いよく沈みます。逆に、握る力を緩めると、浮沈子がふわりと浮き上がってきます。水中で自由に操作できる不思議な様子を楽しむことができます。
コツとアレンジのヒント
- 重さ調整が最も重要: 浮沈子が水面ぎりぎりに浮くようにクリップの数を調整することが成功の最大のポイントです。数ミリの差で浮いたり沈んだりするため、根気強く調整してみてください。
- ペットボトルの選び方: 炭酸飲料が入っていたペットボトルは容器が丈夫で、握ったときに圧力がかかりやすいため、浮沈子がよく動きます。
- アレンジ: 食品トレーの形を魚やタコなど、好きな形に切ってアレンジすることも可能です。ただし、あまり複雑な形にすると浮力のバランスが崩れやすくなるため、最初はシンプルな形から始めることをお勧めします。
注意点
- ハサミやカッターナイフを使用する際は、怪我をしないように十分注意してください。小さなお子様が行う場合は、必ず大人の方が一緒に作業を行ってください。
- ペットボトルのフタはしっかりと閉めてください。緩いと水が漏れたり、圧力がうまくかからなかったりします。
- 作った浮沈子は、飲み物と間違えないように保管してください。
まとめ
食品トレーとペットボトルで作る浮沈子は、身近な材料で手軽に作れるにも関わらず、科学の原理が詰まった興味深いおもちゃです。ペットボトルを握るという簡単な動作で、水中の物体が浮き沈みする様子を観察することで、浮力や水圧といった現象を視覚的に理解するきっかけになります。ぜひ、ご家庭で手作りして、水中の不思議な動きを楽しんでみてください。