100均毛糸とダンボールで簡単！手作りミニ織り機とコースターの作り方
はじめに
特別な道具がなくても、身近な材料で手軽に織物を作る方法をご紹介します。今回は、ダンボールと100円ショップで手に入る毛糸を使い、オリジナルのミニ織り機と、それで作る小さなコースターを作成します。簡単ながらも織物の基本的な工程を体験でき、完成した作品は実用的なコースターとしてだけでなく、壁飾りなどにも活用できます。
必要な材料
- ダンボールの切れ端：1枚（コースターのサイズに合わせて、作りたいものより一回り大きいサイズ）
- 毛糸：数色（たて糸用とよこ糸用。100円ショップの並太程度のものが扱いやすいです）
- ハサミ：1本
- 定規：1本
- ペン：1本
- 割り箸または竹串：1〜2本（よこ糸を通す道具として使用します）
作り方
1. ミニ織り機の土台を作る
- ダンボールを用意し、作りたいコースターの完成サイズ（例えば縦10cm×横10cm）よりも少し大きめに長方形にカットします。（例：縦15cm×横12cm程度）
- カットしたダンボールの、長辺側の上端と下端に、それぞれ定規で1cm間隔の印をつけます。端から1cm程度のところに最初の印をつけるとバランスが取りやすいです。
- 印をつけた箇所に、ハサミで深さ約1cmの切り込みを入れます。これがたて糸を固定する溝になります。
2. たて糸を張る
- たて糸用の毛糸を用意します。織りたい横幅に必要な本数分の切り込み（例えば10個なら10本分のたて糸）より少し余裕を持った長さにカットします。ダンボールの縦の長さの約1.5倍から2倍程度を目安にすると良いでしょう。
- ダンボールの上端の左端の切り込みに毛糸の端を引っ掛け、切り込みに沿ってたて糸をまっすぐに下端の同じ位置の切り込みへと通します。
- 下端の切り込みに毛糸を引っ掛けたら、すぐに隣の切り込みへと移動し、再び上端の隣の切り込みへと通します。
- これを繰り返し、ダンボールの両端の切り込み全てに毛糸を渡し、たて糸を張っていきます。毛糸はピンと張るようにしますが、ダンボールが歪むほど強く張りすぎないように注意します。
- 全ての切り込みにたて糸を張り終えたら、毛糸の端をダンボール裏面にテープなどで留めるか、端の切り込みにしっかり引っ掛けて固定します。
3. よこ糸を織り進める
- よこ糸用の毛糸を用意し、端から10cm程度残して、割り箸や竹串に巻き付けます。巻き付けすぎると扱いにくいので、一度に通せる量に調整します。
- たて糸の一番端から織り始めます。割り箸（または竹串）に巻き付けたよこ糸を、たて糸の下、上、下、上と交互に通していきます。これが平織りの基本です。
- 端まで通したら、よこ糸を指で下へ押し下げ、密度を調整します。
- 次の段は、先ほどとは逆の通し方（上、下、上、下）で通します。一つ前の段のよこ糸が上を通ったたて糸は下を通る、というように交互になるようにします。
- これを繰り返し、作りたいコースターの縦の長さになるまで織り進めます。途中でよこ糸の色を変える場合は、新しい毛糸の端を前の毛糸の端と少し重ねて、そのまま織り進めると目立ちにくくなります。
4. 織り終わりの処理と織り機からの取り外し
- 作りたい長さまで織り終えたら、よこ糸を適当な長さでカットし、織り地の端にしっかりと固定します。
- 織り機のダンボールの両端の切り込みから、たて糸の輪を外します。
- 外したたて糸の輪をハサミでカットします。
- たて糸の端を2本1組で固結びにするなどして、織り地がほつれないように処理をします。全てのたて糸の端を処理します。
- 余分なたて糸の端をカットし、形を整えたら完成です。
完成イメージ
この方法で作成した織り地は、小さなマットのような形になります。厚手の毛糸を使えばふっくらとしたコースターに、細い糸を使えば繊細な雰囲気のコースターになります。様々な色の毛糸を組み合わせることで、カラフルなストライプ柄やブロック柄など、オリジナリティあふれるデザインが楽しめます。
コツやアレンジのヒント
- 毛糸の種類を変える：太さや素材（ウール、コットン、アクリルなど）の異なる毛糸を使うと、織り地の風合いが変わります。
- 色々な柄に挑戦する：たて糸やよこ糸の色を途中で変えたり、数本の毛糸をまとめて通したりすることで、ストライプやチェック、ブロック柄など、様々な模様を作り出すことができます。
- 織り機サイズを変える：ダンボールのサイズを変えれば、鍋敷きや小さなタペストリーなど、より大きなものを作ることも可能です。ただし、あまり大きくするとダンボールが歪みやすくなるため注意が必要です。
- フリンジをつける：織り終わりのたて糸を少し長めに残しておき、そのままフリンジとして活用したり、別の毛糸を後から結びつけてボリュームのあるフリンジにしたりすることもできます。
注意点
- ダンボールに切り込みを入れる際、指を切らないようにハサミの扱いに十分注意してください。
- たて糸を張る際、緩すぎるとよこ糸が通しにくくなり、張りすぎるとダンボールが曲がったり破れたりする可能性があります。適切な張り具合を見つけることが大切です。
- 織り進める際に、たて糸を割り箸で強く擦りすぎると、たて糸が毛羽立ったり切れたりすることがあります。優しく通すように心がけてください。
まとめ
ダンボールと毛糸という手軽な材料で、本格的な手織りの基本を体験できるミニ織り機とコースターの作り方をご紹介しました。難しい技術は必要なく、単純な作業の繰り返しで素敵な作品が生まれます。色々な毛糸やデザインを試して、オリジナルのミニ織物作りを楽しんでみてください。